MENU

神戸ストークス

KOBE STORKS

MENU
HOME > ニュース > 【INTERVIEW】#11中西良太選手の地元クラブに復帰の理由と熱い思い

【INTERVIEW】#11中西良太選手の地元クラブに復帰の理由と熱い思い

いつも西宮ストークスを応援いただきありがとうございます。
前身の「兵庫ストークス」時代に在籍し、今季7シーズンぶりに地元クラブに復帰をした中西良太選手。
移籍を決意した理由と、今季にかける熱い思いを聞きました。


地元出身のビッグマンが、大いなる成長を遂げてストークスに帰ってきた。

兵庫県神戸市出身の中西良太は、ストークス創設2季目の2012年に23歳で入団。
貴重な日本人ビッグマンはチームから重用されたが、翌2013-14シーズンを終えると熊本ヴォルターズへと移籍する。
そして熊本で6シーズンを過ごし、昨季プレーした佐賀バルーナーズを経て今季、7シーズンぶりのストークス復帰を果たした。

 



「復帰を決めたいちばんの要因は、地元のチームでもう一度プレーしたい気持ちでした。地元のクラブでB1の舞台に立つ。その思いが、いちばんの決め手でしたね。地元なので応援してくれる方もたくさんいますし、支えてくれる家族もいる。過去に在籍してきたチームのファンの方には感謝しかありませんが、やっぱり地元は特別な場所。帰ってこれて、素直にうれしいです」

昨シーズンに果たせなかったB2優勝、そしてB1昇格がストークスの今季の大命題。
その大きな目標にともに挑めることも、彼の胸を打った。

 


「やるからには勝たないといけないと思っていますし、全員が同じ目標に向かって進んでいるチームでやりたいと考えていました。その点も西宮は合致しますし、B1に近いチームで、それだけの力を持っていると思う。そこも、決め手のひとつでした」

中西はBリーグ開幕以降、キャリアのすべてをB2のクラブで過ごしてきた。
熊本時代の2018年に、B2の選手ながら日本代表に選出されたほどのプレーヤーを、B1クラブが見過ごしているはずはない。
本人のなかにも当然B1でプレーしたい気持ちは強くあるが、そこには実直な人柄の彼ならではのこだわりがある。

「周りの方から、『早くB1のチームに移籍すればいいのに』と言われることが多いんです。でも僕のなかで、個人でB1に行くのは簡単という言い方はおかしいかもしれませんが、毎年オファーをいただているので、行こうと思えば行けるんです。だけど僕の性格上、チームで昇格することが、ひとつのポイントになっている。それを、この地元のチームで果たすために帰ってきました。必ず、今シーズンでB1に上がりたい」

緑色のユニフォームを脱いだあとも、地元チームのことはずっと胸の片隅にあった。

「ストークスは毎シーズンいいチームだと思いますし、成績もしっかり残している。B1にも上がっていますし、強豪というイメージがずっとありました。僕自身もストークスと対戦する際はいつも力が入って、いいパフォーマンスをしたいと思って戦っていたんです。チームを離れてから、ストークスと戦うのはすごく楽しみでしたね」

熊本でも佐賀でもプレーオフに進出し、幾度もB1昇格にあと一歩にまで迫った。
その経験は見えない力となって、今季を戦うストークスに注がれる。


「プレーオフの経験は、チームに還元できると思っています。しっかり自分の役割を意識して、チームに伝えられることは伝えていきたい。毎年プレーオフで負けたときに、なぜ勝ちきれなかったのかを考えるのですが正直、明確な答えはわからなくて……。少しの差なのでしょうが、やっぱりその少しの差が大きいと思う。今シーズンに関してはキャリアが長くて、いろいろな経験をしている選手が揃っていて、プレーオフの勝ち方を知っている選手もいる。みんなで共通認識を持って戦っていけば、いいシーズンになると思います」

身長が2mを越え、なおかつ動ける日本人ビッグマンはB1を含めても貴重な存在。
今季のストークスでもゴール近くでの働きが期待されるが、彼自身はどんなプレーを見せるというのか。

 


「今季のストークスにはタレント性のある外国籍選手もいますし、日本人選手も外回りで得点が獲れる選手が揃っている。僕は昨シーズンの佐賀では全試合スターターでプレータイムも長かったけど、ストークスに戻って来て役割が変わってくると思います。与えられたプレータイムのなかで、まずは自分の持ち味であるフィジカルの部分、相手が外国籍選手であることが多いので、彼らに負けないフィジカルやディフェンス面をいちばんに考えます。そのうえでオフェンスでも毎シーズン、1試合平均10点以上獲っているので、そこもしっかり意識します。だけどやっぱり、チームが勝つことがいちばん。そのために自分はなにができるのかを考えながら、今季はプレーします」

中西が務めるのは、外国籍選手と多く相対するポジション。
体格で優る相手と身体をぶつけ合う仕事を、「損な役割だと思う」と苦笑交じりに明かす。


「それは毎シーズン、思いますね(苦笑)。以前のルールであれば外国籍選手がひとりの時間帯もあったので、マッチアップする選手が日本人だったら簡単に得点が獲れましたし、簡単に守ることもできた。Bリーグになってルールがどんどん変わって、最初の1~2年は苦労しました。なんで大きい選手だけ、これほど苦労しないといけないんだろうって(苦笑)。でもそれを言い訳にしても仕方がないので、そのなかでどこが通用するのかを試行錯誤しながらやってきました。年々、外国籍選手相手でもやれる自信がついてきているので、そこは今シーズンも変わりなく、自分の持ち味を出していきたい」

今季のストークスは、主要なメンバーが残留。
移籍してきた彼だからこそ、今のチームの強みが客観的に見える。

 



「強みは間違いなく、オフェンス力じゃないですかね。どこからでも得点が獲れると思いますし、いいシューターも揃っている。どこからでもスコアできて、とくに得点を獲れる日本人が多いのが、ストークスの強みではないかと思っています」

そのチームのなかで、自身が果たす役割についてはこう語る。

「縁の下の力持ちじゃないですけど、外国籍選手がファウルトラブルに陥ったりしたときに、プレータイムをつないでいくのも僕の大事な役割になるでしょう。それに僕のいちばんの仕事は、チームのためにスクリーンをかけたり、ディフェンスをしたりリバウンドを獲ったりと、そういう泥臭い部分だと思っている。あまり目立たないプレーですけど、いちばん大事なこと。それを嫌がらずにやっていきます」

見せるべきは泥臭く、身体を張ったプレー。彼がそれを遂行すればするほど、チームは勝利に近づく。

「そうですね。ファン・ブースターのみなさんには、まずはそういうところを見ていただきたいです。それに僕は身体が大きくても動けて、ランニングプレーを得意にしているので、ディフェンスから走って得点にも絡んでいきたい。外国籍選手相手にも、負けずに得点が獲れる。日本人の大きい選手でも、やれることを証明したいです。今の学生でビッグマンの選手たちがBリーグに入ってきても、現状のルールだとかなり厳しいと思うんです。そのなかでもやれることを、僕が証明したい。学生のビッグマンたちにも僕のプレーを見て、感じてほしいと思っています」

以前に在籍した時期は、プロとしてのキャリアを歩み始めたばかりのころ。
あれから多くの経験を重ねて今、選手として円熟期を迎えつつある。
今季の彼は7シーズン前とは違う、新しい中西良太を見せる意気込みでいる。

 
「兵庫ストークスを離れてから7シーズンが経って、その間に日本代表でいろんな経験をさせてもらったりして、様々な面で成長できた。ひと回り、ふた回り大きくなって、帰ってこれたのではないかと思っています。あのころよりは確実にレベルアップできていると思うので、また新しい中西良太をお見せします」

ストークスが掲げる大いなる目標の達成に向けて、帰ってきた背番号11は重要なピースのひとつなのである。

 


10月2日(土)、3日(日)にいよいよ開幕する、西宮ストークスの2021-22シーズン。
今シーズンも皆さんの熱い応援をどうぞよろしくお願いいたします!